仕事で嫌なことを言われてムカっときても、ここで殴ってしまうと人生が終わるのでとりあえず殴らないでおく、これが一般的な社会人の判断だと思いますが、この「ここで殴ると人生が終わる」という予測を立てて、ムカつくけど殴らないという選択肢を選べる感覚を養うことが、詐欺や犯罪から身を守るためには絶対に必要です。

つい手が出てしまう、口が出てしまう場面には多々遭遇するとは思いますが、手が出ない、口が出ない子も、内心ではムカつき、イラつき、不満を持っています。ただ、それを実行に移した際のリスクを天秤にかけ、しないという選択肢を自主的に選んでいるだけに過ぎません。同じ感情は、彼らもきちんと感じています。

このような感覚を身につけるためには、日頃から現実に即した「10人いれば8人はこうするだろう」という予測を正しく立てる練習を積み重ねる必要があります。そして、感情と反する行動を自発的に取るという概念を早いうちから受け入れる練習も行いましょう。