株式会社シナモンアンドブラウン
開設:2024年4月1日
公開:2025年3月2日

高校受験での事実上の失格判定

問題が解ければ合格できるのか

C君は、多動傾向が見られるものの、学習面では大きな課題を抱えることなく中学3年生を迎えることになりました。しかし、高校受験では思うような結果が出せず、最終的に試験の必要がない進学先を選択することになりました。頭を抱えるC君のご両人とは裏腹に、C君には心当たりがあるようでした。

事例の真相

C君は、難しい問題が解けると喜びのあまり声に出して答えを書いてしまったり、解けない問題があると急にそわそわして机を叩いたり、テスト中にも関わらず立ち歩いてしまうといった特性を抱えたまま受験当日を迎えていました。

学校はそれらを半ば黙認し、他の生徒も事情を把握していたため、テストを受けるために必要な「受験上の注意」を守れるようになるという事前対策なしに、試験本番に臨んでいたのです。

前ページのなかなかテストの問題に取りかかれないという事例と同様に、C君の事例も、正しく評価してもらうための訓練の機会を逃してしまったことによる弊害を受けてしまった例といえます。

他人の評価を受ける機会を積極的に増やす

「学校が指導をしてくれているはず」という声やネット上の投稿を目にする機会がありますが、リトルポート甲子園口の肌感覚というか、方々の聞き取りによっても、特に近年はこのような「受験上の注意」といったルールごとに違反があったとしても、学校がそれを注意しなかったり、周囲の児童・生徒も話題にしないという傾向があると言わざるを得ないのが実情のようです。

可能であれば、漢字検定や中学受験の模試といった外部のテストを早いうちに一度受けてみて、時間内に、ルール通りに、きちんと受験して帰ってくることができるかというテストを、試験の結果はともあれやってみるという方法も有効な対策です。