...○病(by ブラックジャック)
投稿:2024年10月06日
仮病はこの世で一番治すのが難しい病気だよ。これは手塚治虫氏の作品『ブラックジャック』内にあるセリフの一部ということです。 仮病は、一般に何か目の前にある「したくないこと」から逃れるために使われる回避手段の一つですが、〇〇がしたくないから本当に体温を上げて熱を出したり、喘息のような咳き込みをしたり、下痢になったり頭を痛くしたりできるのは、誰しも心あたりのある話でしょう。また、同情を引いて何か欲しい物や欲しい結果を得るために、仮病が使われることもあります。
このような学習は、病気をすることで本来ならしなければならなかったことを回避できた、本来なら得られなかったであろう報酬を得られたという、あまり好ましくない成功体験の積み重ねで、ある意味どんどん病状の再現度やクオリティが上がっていってしまいます。
このような学習を「誤学習」と言い、子どもには正直よくみられる現象です。誤学習を防ぐには、報酬がトータルでゼロになるか、むしろマイナスになる(先延ばしにしたり、通常より早く手に入れたことによる利息のようなもの)ように、「仮病が治った後に」バランスを調整する必要があります。 いわゆる手厳しい対応をして、世の中がそんなに甘くないことを逆に学習させるわけですが、学習には学習で上書きするというのが最も現実的な解決策なのです。