株式会社シナモンアンドブラウン
開設:2024年4月1日

極端に時間の計算ができなかった理由

...当たり前のある知識が抜けていました

投稿:2024年4月9日

10時間仕事して、通勤に往復で2時間使い、ご飯を食べてシャワーを浴びてそのほか色々するのに4時間使いました。睡眠時間は最大何時間取れますか?

答えは8時間です。この問題がなかなか解けない12才の男の子がいました。むしろ、この手の問題を読んだ途端、突然ヘッドライトを浴びたシカのように硬直し、動かなくなってしまうのです。しかし、24-(10+2+4)=8という計算は普通にできるというか、むしろ計算問題は得意でした。彼は、いったいなぜこの問題が解けなかったのでしょうか。ここで、ある児童指導員がこの問題にある一文を挿入したことで、彼は一瞬にして答えを導きました。その一文とは、

「1日は24時間あります。10時間仕事して...」

彼は、1日が24時間という誰もが知っているであろう前提を欠けたまま大きくなってしまい、算数とは関係ないところで「時間の計算ができない」「算数ができない」と判断されて、彼にとってはこの問題を解くのにあまり関係のない足し算とか引き算のルール、カッコのついた計算などをひたすら繰り返させられていたのです。

ここからが、放課後等デイサービスで行われる教科学習の特色です。注意力が強すぎるために問題文の矛盾に気がついて集中ができないとか、「りんごが2つ、スイカが3つありました。果物は全部で何個ですか?」と聞かれたら、「スイカは果物に入りますか?」と、本気で検討してしまうのが、彼らの特徴なのです。私も個人的にややこの傾向が強いため、特にマークシートの試験問題は今でも苦手なのですが、この手の課題は大概の場合教科学習以外の部分に引っ掛かりがあるため、普通の塾に行っても「勉強が苦手な子」としてひとまとめにされがちです。間違え方や答え方に「?」を感じたら、私たちに相談されるのも一案です。