授業適応力(簡易LD対策)テストの実施について

授業適応力(簡易LD対策)テストの実施について

リトルポート甲子園口では、学習に難しさを感じ始めた児童が授業を受けるために必要な基礎的学力を有しているかについて、小学校学習指導要領に基づいた授業適応力(簡易LD対策)テストを提供しています。

 利用対象の児童・生徒

幼稚園児・保育園児
学校で授業を受けることに困難が見られ出した小学生・中学生
(このテストは医療的ケア児を対象にした診断ではありません)

 試験日程

火曜日・木曜日の18:00〜19:00
土曜日の16:30〜17:30
日曜日の13:00〜14:00

 受験料

国語系スクリーニングテスト 8,400 
算数系スクリーニングテスト 12,800 

授業を受けるために必要な基礎的能力

授業を効果的に受けるためには、先生の声を正しく聞き取り、集中力を持続し続ける必要があります。児童に学習の難しさが現れた場合、それが身体的な理由(目・耳)によるものなのか、情報処理能力(脳)によるものなのか、出力の能力(手・口)によるものなのか、これらの要素に分けて授業を正しく受けるために必要な基礎的能力を有しているかについて、調べておくことが大変効果的です。

授業適応力(簡易LD対策)テストについて

リトルポート甲子園口では、授業を正しく受けるために必要な基礎的能力を有しているかを確認するテストとして、授業適応力(簡易LD対策)テストを行っています。文部科学省による小学校学習指導要領に基づき、授業では当たり前にできることとして直接取り扱われることのない「音韻(おんいん)認識力」「単語聴写力」の確認と、「漢字誤り分析」による学習の難しさの原因を探ります。

リトルポート甲子園口の授業適応力(簡易LD対策)テストは、医療的ケアを目的にした診断ではありません。あくまで学校の授業について行けるようになることを目的にした課題発見テストですので、医師による診断とは異なるアプローチで行われます。テスト結果にも医療診断との互換性はありませんのでご注意ください。

音韻(おんいん)認識力

音と文字の対応が正しく取れているかを確認します。指示者(先生)の声を正しく聞き取っているか、何を求められているのかを理解することができるかを確認し、主に電車の「しゃ」(よう音)や「スリッパ」の小さい「つ」(そく音)の聞き取りと、文字への対応が取れているかを確認します。これをモーラ分解・抽出検査と呼びます。音韻(おんいん)認識力は、主に先生の話している声をそもそも正しく聞き取れているかを確認します。

単語聴写力

次に、ごく簡単な単語を聞いた後、それをひらがなで書き出してもらう検査を行います。それを単語聴写テストと呼びます。また、その時間と正確さを確認します。この能力は、主に黒板を書き写したり、先生の話をメモしたりする能力に直結し、授業を受けることに困難が見られ出した多くの児童が苦手とする能力です。

漢字誤り分析

最後に、漢字誤り分析を行い、学習の難しさが何によって生じているかの原因を探ります(幼稚園児・保育園児は試験項目が異なります)。単純に記憶している文字量が少ないのか、多動・衝動性のために落ち着いて文字を書くということ自体に困難が生じているのか、周囲の環境が気になって目の前の課題に集中できないのか、これらを出力された漢字の特徴から、発達科学的な年齢基準に応じた分析を行います。例えば、多動・衝動性を原因とする場合、知能検査等では高い結果を出すこともありますし、注意力・集中力を原因とする場合であれば、自身の興味のある分野に関するテストにおいて驚異的な記憶力や理解力を示すことがあります。これらを一緒くたにして「勉強がわからない」と一括りにしてしまっては、正しい教育的アプローチができなくなってしまいます。

算数系スクリーニングテスト

以上が、国語系スクリーニングテストの試験科目です。同様に、算数系スクリーニングテストも行っています。算数系スクリーニングテストでは、数唱、数詞、相対比較、数列、計算の速さ、文章題の6科目を行います。詳しくは、お問い合わせフォームからお尋ねください。

LD検査の目的と性質

LD検査には、教育的ケアを目的とした「試験」と、医療的ケアを目的とした「診断」の2つがあり、それぞれ目的が異なります。リトルポート甲子園口が行っている授業適応力(簡易LD対策)テストは、学校で授業を受けることに困難が見られ出した児童が、正しく学校の授業を受けられるようになるための解決策を求めるためのもので、医療機関で行われる学習障害(LD)診断は、投薬の必要性や聴覚や舌(ぜつ)の動きのトレーニング・リハビリテーションの必要性の判断などを主な目的として行われます。

西宮市内の小学校教育の実情

地域の小学校に通い授業を一通り受けられているのであれば、一般に医療的ケアを要すると診断されることはほぼありません。多くは教育的アプローチによる対策が求められ、そのための施設として放課後等デイサービスがあります(教育的ケアは令和6年度制度改正から)

リトルポート甲子園口では、LDの傾向が見られる児童・生徒への学習支援を行っています。他者との意思疎通や学校生活を営む上での困難さは見られるものの、小学校における集団授業を履修すること自体には問題がみられない児童の場合、(これらはリトルポート甲子園口を利用しているほとんどの児童に当てはまることですが)西宮市内における小学校教育において十分な手当がされているとは言い難いのが実情です。

単なる勉強不足と捉えるだけでは説明がつかない学習への困難さを抱えている場合、まずはリトルポート甲子園口の授業適応力(簡易LD対策)テストを受けてみてください。正しい選択は、正しい情報がなければ行うことができません。リトルポート甲子園口の授業適応力(簡易LD対策)テストは、西宮市内にお住まいのご家庭であれば、誰でも受けることが可能です。

お問い合わせ・お申し込み

リトルポート甲子園口の授業適応力(簡易LD対策)テストについてのお問い合わせ・お申し込みは専用のメールフォームからご利用いただけます。料金は、国語系スクリーニングテストと算数系スクリーニングテストで異なります。お支払いはクレジットカードまたは現金払いがご利用いただけます。